多摩テック跡地はいま

かつて大勢の家族連れやカップルでにぎわったテーマパーク「多摩テック」が閉鎖されてからちょうど10年が経ちました。
その存在をご存知ない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
多摩テックは自動車メーカーのホンダの子会社モビリティランド(鈴鹿サーキットやツインリンクもてぎを運営)さんが、日野市程久保の高台で運営していたテーマパークで、自動車メーカーの特長を生かしたゴーカート系の遊具を多数有する遊園地でした。
90年代には温浴施設も開設。夜になると観覧車がライトアップされ、地域のシンボルとして親しまれていました。
写真は正面のエントランスだった付近を公道から撮影したものです。道路のカーブからふくらむ形で来園者をむかえるロータリーがありました。
この土地をめぐっては、明治大学がスポーツ施設の建設を計画していました。このため、事業パートナーだった三菱商事さんが跡地を購入。同社は地域で説明会を開くなど、実現に向けて積極的に動いていました。
ところが、明治大学がこの計画を断念。東日本大震災後の事業費の高騰などが理由だったようです。
・事業の中止を伝える文書
これによって実質的な損失を被ったとして、三菱商事さんが明治大学を提訴する事態に発展。2018年に東京地裁は、明治大学に対し、三菱商事さんへ約8億4千万円の支払いを命じる判決を出しています。
詳しく知りたい方は各社の報道を参考にしてください。ググっても色々出てきます。
1.毎日新聞さんの記事
2.産経新聞さんの記事
一方の明治大学側はホームページに見解を載せています。
・明治大学ホームページ
賠償命令には触れず、「主たる主張は認められた」そうです、、、
事業を実施するかどうかは当然大学側の判断ですが、事業パートナーから訴えられ、地元の日野市や地域住民も振り回される結果になっており、日本を代表する学校法人の姿勢としてはどうなのでしょうね。
ところで跡地についてですが、日野市のホームページで該当の七生丘陵西地区計画書を見ると、事実上、学校施設しか建てられない雰囲気。
郊外とはいえ東京都日野市に約20ヘクタールの土地を開発できる学校法人って…もう絶望感いっぱい。
ここからは完全に管理人の私見ですが、京王動物園線を多摩動物公園駅から八王子市堀之内の東京薬科大学さんのバスロータリー付近まで延伸して、この多摩テック跡地に中間駅を設置するのはどうでしょう。
この土地は学校だけでなく、駅を設置して緑地を生かしながら商業施設や宅地開発もできるようすれば、需要は十分見込めるはずです。三菱商事さんならグループを含め、大規模開発のノウハウがありますし、京王電鉄さんにしても、グループで開発した平山の住宅地に隣接しており、多摩モノレールの開通で利用客が大幅に減っている動物園線の活性化も見込めます。
いずれにしても、地域や住民に資するものにしていただけるといいですよね。
※ 場所はこのあたり
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